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とりあえず最終

とりあえずなのに“最終” 日本語としてどうかとは思うが正直な感想である

何が最終なのかというと S2000のチューンアップについてはここらへんを最終にしようと思ったのだ

というのも 今日 ホンダ系のチューンアップパーツメーカーであるSpoonのアンテナショップTYPEONEで「バルブクリアランス調整」と「ベンチュリービッグスロットル装着」を行ってきた
費用はしめて84,000円ほど

走行距離が12万キロを超えてバルブクリアランスの調整はやりたいと思っていたし ビッグスロットルにすれば走り出しのときに感じるアクセル操作の加減の難しさが解消されると思ったからだ

チューンアップ費用としては比較的安い方だし 効果も「エンジン音が静かになる」「アイドリングが安定する」「少しのアクセル開度でエンジンが吹け上がる」といった どちらかと言えば穏やかな変化と予測していた

予測していた効果はきちんと感じられたで実行したかいがあったのだが……

実際に走ってみると予想を大きく超えてパワー感が上がった

アクセルを踏んだときのレスポンスが良くなったのは想定内だったが 全域でパワーがあきらかに上がっていると感じる
どれぐらいの差かと言えば 調整前でのエアコンを使っていない状態が 調整後ではエアコンを使っている状態ぐらい
というよりも エアコンを使ってもパワーの落ち込みを感じないといった方が正しいかもしれない

吹け上がりはとてもスムーズで ゼロスタートからの加速もとても良い

実は今まで 「S2000のパワーに不満は無いし そもそもこのクルマはパワーを楽しむクルマじゃない」なんて口では言っていても ゼロスタートで最近のミニバンやSUVをぶっちぎることもできないことに 腹の底でモヤッとした不満を持っていた

それが今回の調整ですっかり解消されたと思った

足回りや幌を刷新したりするという課題は残っているが とりあえずエンジンに不満はなくなった
それで今回のタイトルが「とりあえず最終」になったというわけだ

それにしてもバルブクリアランスの調整とビッグスロットルで調子が良くなったF20Cエンジンは本当に素晴らしい
4気筒の傑作エンジンだと改めて思った

なんだかS2000を手に入れたばかりの頃に感じていた とにかく走り回りたいという気持ちがよみがえってきた

以前はよく気分転換で首都高を流したりしていたが また再開しようかと思ったりしている

マフラー交換

先日というか けっこう前からS2000の空力特性に悩んでいた

見た目は車高が低くて空力が良さそうに見えるS2000だが 実は印象に反して空気抵抗が多いと感じる
空気抵抗が多いというよりは 空気のいなし方が下手という感じだろうか

初期型のオプションで用意されていたモデューロのリップスポイラーなどを付けるとフロントはけっこう安定するらしいし ちょっとしたリアスポイラーやウィングを付けるというのも定番の空力チューンナップなので そこらへんをやってみようかと考えていた

そんな流れの中でホンダ車のチューンナップで有名なホンダツインカムの製品で気になるものがあったので見に行ったのだが その時にキャンペーンをやっていたマフラーに一目惚れしてしまった

実はこの春あたりから頻繁に屋根を開けて走っていて その時に音が寂しいという感覚があり 良い音がするマフラーもほしいとは思っていたのだ

マフラーの希望としては
・アイドリング時にはノーマルと同程度の音量
・高速道路の巡航で多用する3~4千回転でこもり音がしない
・ハイカムに切り替わったら伸び伸びとした音がする
というものだったが S2000のマフラーに詳しい店で相談したときにはHKSのSSM(スーパーサウンドマスター)ぐらいしかそういうのは無いかも……と言われていた

当初はそのSSMが良いなと思っていたのだが ホンダツインカムのFEEL’Sソニックマフラーの外観が気に入ってしまったのだ
詳しく聞いてみるとFUJITSUBO製で似た製品でRM01Aに近い製品ということだが RM01Aは後期型(AP2)にしか対応しないがソニックマフラーはAP1も大丈夫ということで決めた

そして取り付けてもらったのでファーストインプレッション

アイドリング時の音量はノーマルよりも静かなぐらいだが ちょっと回すとけっこう太い音になる
最初に考えていたHKSのSSMのような高音寄りの音ではなく 全体的に太めの音
心配していたこもり音に関しては 残念ながら3000~3500回転あたりで耳に圧迫感を感じるような音がある
その範囲だけを外せば気になるこもり音はないので 慣れればなんとかなりそうだ

排気系のチューンはパワーアップやレスポンスアップを望むならエギゾーストマニホールドからやるのが良いと言われるが 実パワーはともかくマフラーの変更は気分が上がる

本当なら足回りや空力 そして幌を先にやるべきなのだが 今回は音をチューンして気分が上がったので思っていた以上に楽しくなったから良かったと思う

空力もそうだし足回りも中途半端な予算では満足できるところまで行けそうにないので 予算をしっかり用意して取り組みたいと考えている

というか もうさすがにお金を掛けることを止めないと本当にヤバいかもしれない
すでに買ったときの値段でもう一台買えるぐらいのお金を掛けてしまっているのだから……

(2016/7/19 追記)

先日都内を走り回っているときに地下道で回転数を思いっきり上げてみたが 太めの音だと思っていた音質が高回転ではレーシングエンジンのような響きになった
またエンジンをかけた瞬間の音もなかなか良い
S2000は本来の高音寄りの音質を強調したようなのが良いと思っていたが 太めの音から高回転では荒っぽい音質に変化するソニックマフラーの音がだんだんと好みになってきた
やっぱり音というのはクルマの重要な要素だと改めて思ったのだった

ECUを換えてみた

先日ヤフオクでS2000前期型用のチューン済ECUを落札できたので早速取り換えてみた

ECUはJ’s RacingのハイパーECUというもの

調べたところスピードリミッター解除とか燃調の最適化などの他にV-TECH切替ポイントが標準の5900rpmから5400rpmに落としてあるとか

実はこのV-TECHポイントの変更が一番期待しているところだったりする

S2000のエンジンは高回転型でV-TECHによってハイカムに切り替わるのが特徴なのだが その切替の寸前で一旦トルクの落ち込みがある
そして約6000回転になった瞬間にエンジン音が変わりパワー感が上がってなかなか気持ちの良い加速をするのだが さすがに6000回転をキープするなんてのは一般道では難しいし現実的ではない
これが5400回転で切り替わってくれればパワーバンドが広がって楽しくなりそうだと思っていたのだ

実際にECUを交換してから走り回ってみると ハイカムへの切り替え寸前のトルク落ちが無く 気がついたらハイカムになってるという感じになった
低回転でのトルク感も増しているので全体的にパワフルになっているのだが ハイカムに切り替わったときの「きたきたーー!」みたいな感じは無くなってしまった

全体的に扱いやすくはなったが ちょっと寂しいとも感じる

トルク感が増したと書いたが 実際の操作としては実用的な回転数が500回転ほど下がった感じで 街中で普通に走っているのが楽になった
以前だったら3速から2速に落としていたような場面でも 3速のままで行ける感じ
ちょっとだけずぼらな運転ができるようになったと言ったところだろうか

本当ならECUチューンは現車合わせを行って細かく調整するべきなのだが とりあえずはこの“吊しECU”でも個人的には満足できると思った
今後吸排気にちょっと手を入れる予定なので それが済んだらまた感想を追加していく予定

それにしても2.0リッター版S2000(F20Cエンジン)のチューンは既に定番が出来上がっている感じなので 最近では後期型の2.2リッターをチューンする方が楽しそうだななんて思えてきた
ノーマル同士の比較では カリカリレスポンスの初期型に比べて後期型は普通のスポーツカーという評価らしいが ECUを含めたエンジン周りをいじるとかなり楽しいとも聞く

まあ せっかく手に入れた初期型S2000なので リフレッシュやライトチューンをしながら長く維持していきたいものだ

(2016/7/19 追記)

ECUを換えてからマフラーを交換してバルブクリアランスを調整 そしてビッグスロットルに取り替えたらパワー感が大幅に上がり レスポンスも良くなった
入口から出口までの抜けが良くなった感じなのだが それがECUの燃調などと合ったのかもしれない
完全にノーマルでECUだけを取り替えた状態では なんとなく変わったか?……気のせいか?? 程度の変化だったがマフラーを換えて「おっ?!」と思える変化があって クリアランス調整とビッグスロットルで完全にエンジンが目覚めた感じ
簡単に言うと吸排気系にまったく手を入れるつもりがないなら ECUチューンはせいぜいVTECポイント手前のトルクの落ち込みが緩和される程度と思っていた方がいい
そのことを今回の変化で実感したのだった

屋根を開けて走る

S2000はオープンスポーツ
当然ながら屋根を開けて走ることができる

実は購入検討をしている当時 S2000がオープンカーだということがマイナス要素になっていた

やはり屋根が幌だというのは扱いが面倒そうなのと 風切り音が大きいんじゃないかとかが最後まで引っかかっていて ハードトップが付いている個体を優先していたりした

しかし実際に購入して せっかくだからとオープンにして走ってみると これが思いのほか気持ちいい
頭の周りを空気が流れていくのは 窓を開けただけでは感じられない開放感があって 雨天以外はいつも開けて走っていたいぐらいに思えてくる

寒い日などは屋根を開けて窓ガラスを上げて 空調をS2000に用意されている俗称「こたつモード」にするとなかなかに快適だ
※意外なことにこの「こたつモード」は ホンダだけの設定らしく オープンカー発売歴の長いマツダロードスターにも用意されてないとか

オープンにできるのは走っているときだけのメリットではなく クルマを整備するときにも狭いキャビンの制約が緩んで楽になる
以前に紹介したレカロシートへの交換も 屋根を開けることができなかったらほとんど不可能だったろう
それぐらいS2000のキャビンは狭い

このクルマを買ったばかりの頃 荷物の積み降ろしをする間だけ 自宅近くのパーキングに入れたのだが クルマから降りようとドアを開けたらパーキングの設備が邪魔になって出られるだけの隙間を開けられなかったことがある
普通ならば助手席に移って降りればいいだけなのだが S2000は車内が狭すぎてそれもできない
クルマ自体を適切な場所に入れ直せばいいのだが 降りる前までに車内での片付けに時間を食ってしまって すでにストッパーが上がってしまっていた

しばらく悩んだところで「あ……屋根を開ければいいんじゃないか」と気づいた
オープンにしてみると簡単に助手席に移って無事に降りることができたのだった

この時は本当にハードトップにしなくてよかったと思ったものだ

これから暑くなってくるとオープンにできるのは夜ぐらいになってしまうが それでも時々は開けて走りたくなる

残念なのは私のS2000は幌のスクリーンがビニールのタイプなので 不用意に開けるとスクリーンにシワが入ってしまうときがあるので 信号待ちで気軽に開けるとかができない
ガラス幌ならそんな気遣いは不要なのだが ガラス幌への交換はけっこうな大事で予算を用意してる途中

まあ いろいろ苦労もあるが今ではすっかり気に入っている状態

幌車というと 体験する前は面倒くさそうなイメージだったが 実際に所有してみると面倒さと引き替えに得られる爽快感や楽しさが代えがたいものに思えてくる
誰にでも勧められるものではないが オープンに興味があるなら一生のうちに一度は体験してみるのを強く勧めたい

リアトーに悩む

先日 車検で狂ってしまったアライメントを調整してもらったのだが その主な値はこんな感じ
(詳しい数値は測定値を書いた紙をクルマに置きっぱなしなので分からず)

フロント
キャンバー 1度20分
トー 0
リア
キャンバー 2度
トー 0.10 (トータルトーで1mm)

リアのトーはメーカー指定値が 0.30(トータルトーで6mm)となっているところをゼロに近づけているので 所謂S2000らしい「オンザレール」感は薄れて 昔ながらのFRという操作感になった

昔ながらのFRに近い操作性とは言っても キャンバーがそこそこ付いているところにハイグリップなタイヤを履かせているのでけっこう限界は高く いきなり滑り出したりはしない
アクセルを踏み気味にコーナーを抜けると ちょっとリアが先に行きそうな感じで進んでいくのだが破綻しそうな雰囲気は全然感じない
フロントはかなり軽くて走り始めは不安を感じるが ハンドルをちょっと切るだけで向きを変えるクイックさは好ましいものだし センター付近はハンドルが効かない遊び範囲もちゃんとあるので怖さは感じない

こんな風に書くと完成型に思えるほど良いセッティングに思えるが 全体的に浮いて走ってるような感覚があって 実は長めに運転するとすごい疲れるのだ

楽しいけれど疲れる脚……単純に歳を取って集中力が続かないという可能性もあるのだが なんとなくバネの硬さとダンパーの減衰力が合ってなくて 細かい振動で疲れてしまうのかもと推察してみた

ダンパーの設定はアライメントを調整する前からフロント・リアともに13段にしてある
オーリンズのDFVは20段調整で 1がいちばん硬くて20段目が最大に弱い状態だから 13段目は弱い方から7番目ということになる

以前の車高ではオーリンズを最初に付けたときの設定15段から13段にしたとき バネとダンパーの硬さが丁度良くなって乗り心地もコントロール性もすごく良くなったのだが 今回は車高を下げてからもうちょっと硬いほうがいいかもしれないと感じられた

そこでいろいろ調べた結果 S2000の場合はフロントを硬くした方がコントロール性が良くなるらしいと思えたので フロントだけ10段まで硬くしてみた
つまりフロント10段 リア13段という状態

これがとりあえず正解だったらしく 荒れた路面でも嫌な振動は感じなくなったし 乗り心地も思ったほど悪くない
というよりも 乗り心地についてはむしろ上がったようにさえ感じられた

コーナリングについても ブレーキやアクセルでのコントロールはし易くなったと感じるし コーナー途中に道路の継ぎ目があったりしても跳ねたりズレたりしないので安心して踏んでいけるようになった

内心 リアトーを6mm近くまで入れてS2000本来のコーナリングを取り戻そうかなと思っていたのだが とりあえずは今の設定であと2〜3千キロは走ってみようと思う

自宅でアライメント調整ができるとかなら良いのだが 変更の大小に関わらず一定の料金はかかるので こうした方が良いという設定値が見つかるまでは今のままで慣れるまで走ってみるのが良さそうだと思ったのだ

でも操作性にはブッシュ類の硬化やへたりも影響してるんだろうなあ……とも思えてくる
12万キロも走ってるクルマだし……
それもできるだけ早くなんとかしたいところだが さすがに予算がないのであと2〜3万キロは壊れずにいて欲しいものだ

足回りのこと(整備結果編)

S2000の車高とアライメントを調整してもらったので書き留めておこう

車高はノーマル比で-25mm前後にしてもらった
前から思っていたことだが S2000はノーマル状態のフェンダーとタイヤの位置関係が 車高を下げることを前提にデザインされてる気がする
つまりは今回の車高下げで本来のデザインにピッタリな感じになったという感想なわけ

そしてアライメントは
フロント
トー:0
キャンバー:1.3

リア
トー:0.10
キャンバー:2.0

としてもらった(数値は十進数)

実はキャスター調整をするためのボルトが固着して動かなくなっていたので キャンバー値を出すためにちょっとキャスターが基準値よりも立ってしまうことになってしまった

今回の調整で目指したところは リアの限界を下げてFRらしい走りができるようになること
つまりはアクセル操作でリアを出したりすることがし易い設定になればいいと思ったのだ

リアの限界を下げるセッティングのキモはリアのトーをゼロに近づけるという設定
基準値が0.3ぐらいなので 0.1だとほとんどゼロに近い

初期型のS2000の足回りが「限界は高いが 限界を超えたとき挙動が唐突でコントロールが難しい」と言われていて それを解消する方法として確実なのが リアの足回りを後期型にするというのがあるが とりあえずOHLINS DFVのような縮み側のコントロールが良いダンパーを使ってトーをゼロに近づけると 限界が低くなってコントロールが容易になるという話を見かけたので試してみたかったのだ

そして実際に走ってみた

浦和の店から自宅までの距離しか走ってないので それほど詳しい説明が出来るほどではないが とりあえずファーストインプレッション

まずフロントのキャンバーをしっかり付けた影響で ハンドルがだいぶ軽くなった
あまり軽いと怖くなったりする場合もあるが 今の状態はレーンチェンジなどでも引っかかりがなくスムーズなのに直進性も安定しているので不安感はない

ただ まだ軽さに慣れてないので ハンドルを握る手につい力が入ってしまうのが難点だが……

そして肝心のリアトーをゼロに近づけた影響だが

まず加速感が良くなった

リアトーによる抵抗が減ったので当たり前といえば当たり前なのだが これまではアクセルのオンオフでリニアにタイヤを制御してる感じがあったのが 今ではそこまでシビアじゃなくなった
簡単に言うと加速感は良くなったが アクセルをオフにしてもすぐに車速が落ちなくなったような感じ
エンジンブレーキが効きにくくなったような感覚なのだが 実際には速度がちゃんと落ちていて実用上は問題ない
ハンドルやアクセルとかで感じる抵抗感が無くなった感じなのだ

そしてコーナリングは全く違う車になってしまった感じ

S2000のオンザレールという感じのタイヤにしっかり乗ってコーナリングしてる感じとは違って スピードがある程度乗ってる状態ではリアが小さくスライドしながら曲がってるような感覚を味わえる
実際にタイヤが滑ってるわけじゃなくて あくまで感覚的な話
そこからアクセルをさらに開ければパワードリフトには簡単に持っていけるだろう

この「小さくスライドしているようなコーナリング」というのは いかにもFRを運転している感覚がしてなんだか懐かしい感じがした
昔乗っていたR32スカイラインType-mに付いてたハイキャス2の操作感覚に近いものがある

オンザレール感はそのままに限界を下げるという当初のイメージとは違ってしまったが これはこれで楽しい操作性だ
もっと速度を上げた状態での操作性を確かめてみないと何とも言えないが とりあえずはこの設定に慣れるまでしばらく走ってみたいと思う

ただし 所謂「S2000らしさ」は失われてしまうので 他の人には単純に勧められない設定だと思う
例に出したハイキャス2も 嫌いな人は徹底的に嫌いだったし

楽しさを感じる設定というのは一歩間違うと疲れやすい設定だったりもするので あとは実家までの帰省とかで長距離でも疲れない設定なのかどうかが 今度のゴールデンウィークで分かることだろう

足回りのこと(失敗編)

先日S2000のリアタイヤをGoodyearのRSスポーツに取り替えて ダンパーの減衰力を上げたところ 足の硬さも操作性もすごく良くなって走るのがより楽しくなった

しかしその後 車検のために整備工場に預けたところ スプリングに遊びがあってこのままでは車検に通らないので 調整しても良いですか?と確認された

リフトで上げた状態でスプリングの状態を見せてもらったのだが 正直なところ見てもよく分からない

専門家が調整する必要があると言ってるのだから 任せるしかないかと 言われるままに調整を任せて 車検は無事に完了したのだが……

戻ってきた車を運転してみると 10mm〜15mm程度下げていた車高がノーマルに近いところまで戻っているし 乗り心地も良くない
バネが突っ張ってる感じでゴツゴツと跳ねるし 直進性もイマイチ不安定

こうなると運転が楽しくないので ダンパーを付けてもらった店に相談してアライメントを調整し直してもらうことにした
ついでに車高も20mm〜25mm程度落としてもらう予定

相談したときに店の人に事情を話したところ ダンパーのスプリングはプリロードがかからずに上下に動かない位置でギリギリに調整してあったはずなので 普通は車検に問題なく通るはず……との事
車検の点検をした整備工がスプリングがくるくる回るのを嫌がったのかもしれないとのことだった

考えてみれば車高調サスペンションは基本的にプリロードをかけないでセットアップするものなので リフトアップされた状態でスプリングがくるくる回るのは当たり前のことなのだったが 私の知識が足りなくて整備工の無駄な調整を許してしまったことになる

まあ 車高はいずれ落としてもらう予定だったし そうなるとアライメント調整は必須なので 予定がちょっと早まったと納得しておこう

実際の作業は明日の予定なので 調整後に走りがどうなるか楽しみだ

タイヤの話

先日S2000のタイヤをスタッドレスから夏タイヤに交換した
具体的にはミシュランX-ICE3からブリヂストン ポテンザRE-050Aへの交換

ミシュランのX-ICE3はスタッドレスとは思えないぐらい剛性がしっかりしてて 乾いたアスファルト路面などでも普通に走り回ることができたので すっかりその操作性に慣れてしまっていたのだが RE-050AにしてみたらS2000のハンドリングはこんなに鋭かったんだっけか……と思い出させられた

けっこう剛性感があるとは言ってもX-ICE3はやはりスタッドレスなので 緩い感じの操作性なんだということを認識させられたということだ

しかし そのRE-050Aも後輪がスリップサインが出るほど減っていたので早急に交換の必要があった

候補としてはRE-050Aの後継であるポテンザのS001が順当なところなのだが 他のタイヤにも興味がある
例えばスタッドレスの感じが良かったのでミシュランのスポーツタイヤも考えてみた
ちょっと緩いと思われるパイロットスポーツ3とか 完全なスポーツ寄りのパイロットスーパースポーツあたり

本当は出たばかりのパイロットスポーツ4がちょうど良さそうなのだが 購入段階ではまだ価格も落ち着いてないし納期も不明だった

そうなるとパイロットスーパースポーツかなあ……と思ったが 価格が高めな上に納期が不明とのこと

相談したのがグッドイヤーの店だったので この際グッドイヤーのハイグリップタイヤのイーグルRS-SPORTS S-SPECにしてみようと決めた

実のところ 普段から車談義をするときに「タイヤは大事」ということを力説している割には 今まで本格的なハイグリップタイヤを使ってみたことがなかったので 最新のコンパウンドを使ったスポーツタイヤを使ってみたかったのだ

結果は大正解

X-ICE3では乗り心地は良いが どこか浮いて走ってるような感覚があったのだが 今ではすっかり路面にペターっと張り付いて走ってるようで安心感がだいぶ違う
加減速も思い通りにできるしハンドリングも切れ味が良くなったので 普通に楽しく走ることができる

難を言えばタイヤに対してブレーキが完全に負けてる状態なので ブレーキを強化したくなってきたことだろうか

本当ならばロードノイズがどうだとかコントロール性がどうだとかのインプレッションを詳しく書いてみたいところだが 音についてはS2000そのものが外から内からいろんな音が普段から聞こえてる車だし コントロール性については 減ったRE-050A → スタッドレス → リアだけイーグルRS-SPORTSという状態なので よく解らないというのが正直なところ

フロントも6分山といったところなので そう遠くない時期に交換が必要だと思うが そこで前後の銘柄を揃えてから初めて違いが分かると思う

ただ スタッドレスではタイヤの柔らかさで路面の凹凸を吸収してくれた感があったのだが 夏タイヤはそれに比べると硬いのでゴツゴツ感はするようになった
不快なほどではないが ちょっと実験的にダンパーの減衰力を変えてみることにした

普通ならは乗り心地の改善のためにダンパーの減衰力を落とす方向に調整するのだが なんとなく減衰力を上げる(つまり堅めに)方向に調整してみることにした
具体的にはOHLINS DFV(20段調整)の減衰力を5から7に上げてみた(13段戻し)

たぶんゴツゴツ感は増すだろうなと思っていたのだが これが意外なことにスプリングの跳ねをしっかり吸収して不快感がまったく無くなった
スプリングはSwiftのF12kg R10kgなのだが バネの硬さとダンパーの減衰力が丁度良く釣り合ったのかもしれない

首都高のC1だとか横羽線の路面が荒れ気味な区間でも それなりに上下動はするものの それがハンドリングやレーンチェンジに影響しないし 腰に衝撃も来ない

こんな結果を体験するとタイヤと足周りのセッティングがちょっと面白くなってきた

まあ あまりあれこれいじりすぎると泥沼にハマりそうなので 今のセッティングでいろいろな道を走ってみようと思う

それにフロントのタイヤを交換するときには 同時に車高もあと10~15mm程度落として アライメントも取り直してもらおうと思っているので 今のところはいろんな路面で経験を積むのが良いと思ったのだ

それにしてもS2000という車は 何かを取り替えた結果をすぐに感じることができるので ついついチューンナップにお金を掛けたくなってしまう
部品交換が全て正解になるとは限らないので 冷静に財布の中身を気にしながらやっていこうと思う

エンジンブレーキ

いつの頃だったか覚えていないほどの昔の記憶だが ちょっとした峠道の下りを誰かが運転する車の助手席に乗せられて走っていたときのことだ

その運転者(本当に誰だか覚えていないのだが……)は下り道の自然な加速に逆らうために ドヤ顔で……それはもうこれ以上は無いという程のドヤ顔で……ギヤをシフトダウンした
エンジンの回転も合わせずに……である

当然 エンジンもミッションもぎょわわわわ!と言った悲鳴を上げて 車は不安定に減速する
勾配が緩やかになるとシフトアップして カーブが近づいたり勾配が急になったりするとまたシフトダウン

本人はとても運転が上手いつもりらしいのだが 結論から言うと めちゃくちゃ遅いし不安定な運転だった

その運転に対して意見を言った記憶がないので 運転者はおそらく私に対して年上で意見を言ったらマズい立場の人だったのだろう

自動車教習所では「坂道などではエンジンブレーキを使いましょう」といったことは教えられるので その運転は単純に間違いではないのだが それをちゃんと理解していないまま公道に出ている人が少なくないと感じることがけっこうある

車の速度を減速したり停止したりするのはあくまでフットブレーキの役割で エンジンブレーキというのはアクセルを離したらエンジンが回転を落とそうとする時の抵抗を利用している技術的な工夫に過ぎない
決して「エンジンブレーキ」なる機構が備わっているわけではないのだ

例えば1960年台ぐらいの車ならば ほとんどの車のブレーキはドラム式で熱に弱く 使いすぎればすぐフェード現象が起きたと聞くし 当時のブレーキフルード(所謂ブレーキオイル)の性能も今に比べたら熱に弱かっただろう
そんな時代にエンジンブレーキを利用して速度を安定させるのは有効な手段だし ブレーキの性能が上がった今でもそれは変わらない

何が問題なのかというと エンジンブレーキをブレーキの保護のために積極的に使うという人がいるということだ

エンジンブレーキは 例えば下り坂のように 自然に速度が上がってしまう場合の速度調整に利用するのが本来の使い方で 積極的な減速のために使うべきではない
だいたいにして 減速の加減を調整しづらいし 駆動輪だけに効くブレーキは路面状況やスピードによっては危険だったりもする
フットブレーキは4輪全部にかかるし踏み方で細かい調整もできるから 出すぎた速度を調整したり コーナー手前での車体の姿勢を直したりもできる

だから定義めいたことを言えば 速度の調整や停止はフットブレーキで行い エンジンブレーキは速度の調整と割り切るべきだと思うのだ

さらに最初に書いたようなエンジン回転も合わせずにエンジンやミッションが悲鳴を上げるようなシフトダウンした場合は エンジンだけじゃなく駆動系の部品やディファレンシャルギアやハブなど いろんな場所に過大な不可がかかる
これらが不具合を起こした場合の交換費用はブレーキパッドの交換の何倍もかかると思ったほうがいい

とは言っても 下り坂を走るときにエンジンブレーキを使うなという話ではない

適切なギアでエンジンブレーキが効いた状態で走り コーナー手前や勾配の変化に応じてフットブレーキで速度調整し 必要な場合は加速もする……というのが安全でしかも早く移動できる手段だと思う

いちばん良くないのはブレーキペダルに足を乗せたまま 緩いブレーキをずっとかけ続けていることだ
その状態はブレーキはたいして効いていないのに熱くなってしまうし 心理的にも不安がいっぱいな状態だろう

また 減速しないでコーナーに飛び込んでからブレーキを踏むというのもよく見かける光景だが これはものすごく危険な動作だと知っておいてほしい

今の車やタイヤの性能だと コーナリング中にブレーキを踏んだからといって簡単に吹っ飛んだりはしないが もし路面状況が悪かったりしたらけっこうヤバい
雪道や凍結路だったら簡単に吹っ飛ぶ行為なのだ

まあ 路面が大丈夫でも二輪車だったら簡単に吹き飛んでしまうと言えば分かってもらえるだろうか

それにこういった運転は危険以前に「同乗者を車酔いさせやすい運転」だと思ってほしい

コーナーが迫ってる状態でしっかりブレーキを踏むのは 速度を下げるのと同時に車の姿勢を安定させるという意味もある
車酔いをする状態は左右と上下 さらに前後にも頭が揺さぶられるのが原因だと思うが その全部が同時に(あるいは連続的に)襲ってないかぎり案外耐えられるものだ
コーナー手前での減速は 基本的に前方向へのGしかかからない
そしてそこからコーナリングを始めれば斜め前方向のGに移行して コーナー途中から加速に移れば後ろ方向へのGになってシートに元通り収まることになる

ここらへんが分かってる人の運転だと けっこう飛ばしているのに同乗者は怖くないと感じるし 逆の場合はそんなに速くないのに怖いことになる

中には峠道などでブレーキを踏むことを恥だと思ってるっぽい人がいるようだが ブレーキを踏むのは恥ではないし 結果的に安全に目的地に到着できるのが一番だ

長々と書いたわりには中身の薄い話になってしまった
エンジンブレーキとフットブレーキは目的に合わせて正しく使い分けましょうと言いたかったのだが 回りくどくなってしまったかもしれない

レカロ SP-JJ フランカー

3月の3連休を利用してS2000のシートを交換した

新しく着けたシートは ちょっと前にオークションで落札したレカロSP-JJの限定モデル「フランカー」というもの

S2000のシートは多くの人がレカロシートに取り替えていることからも分かる通り セミバケット風の見た目に反してホールド性が悪く 腰にかなり負担がかかる
そのため車を購入してすぐの頃から いつかレカロにしたいと考えて 販売店で試座してみたりオークションの出品をチェックしたりしていたのだ

販売店での試座で絞り込んだのは
・フルバケットのRS-G
・セミバケットのSR-6
・セミバケットのSP-JC
の3つ

新しめのものとしてはSR-7というのもあるが 座った感じではホールド性がイマイチだったので候補から外した

ホールド性から言えばRS-Gが一番で 高さもウルトラローポジションシートレールを使えば低く設定できるので第一候補にしていたのだが 心配だったのは ただでさえ悪い乗降性がさらに悪化しないかということ
せっかく腰に負担のかからないシートに換えても 乗り降りで腰を痛めたら意味が無い

そこでオークションではSR-6を中心として探していたのだが いろいろ調べてみるとSP-Jモデルはいろいろな車の標準シートとして採用されていて その純正シートの中古がけっこう出品されていることに気づいた
特にランエボやアコード・ユーロRの純正シートは程度の良いものが比較的安く出品されているので これでもいいかな…と思い始めていた

そんなところにSP-JJフランカーが出品されたので落札したというのが今回の経緯

取り付けるシートレールについては欠品や動作不良があると困るのでレカロ純正の新品を購入した
S2000用の型番は
2085.103.2 (右席用)
2085.103.1 (左席用)

取り付けに慣れているのならば欠品や動作不良があっても対処できるかもしれないが シートの取り換えは初めてなので結果から言っても正解だったと思っている

取り換え自体は今の住まいでは作業場所がないので実家で行うことにした

S2000の純正シートに比べてSP-JJは横幅が広いので悪戦苦闘したが なんとか取り付けることができた
結果はこんな感じに
SP-JJ
シートの色が思っていた以上に紫だったので内装と合うかどうか心配だったが そんなに違和感がなくて良かったと思う

とりあえず運転席を取り付けてから座ってみると シートポジションが思ったより高く その上座面の前方が高くなっているせいでクラッチが踏みにくい
さらにETCユニットが左の膝に当たるという問題も出た

シートとシートレールの取り付けは説明通りに6mmと7mmのスペーサーを噛ませて合計13mmとなっていたので 6mmのスペーサーだけで取り付けたらどうかと試してみるとこれが良い感じに収まった
さらにETCのユニットも移設して 左膝の危機はどうやら乗り越えることができたのだった

左右のシートを無事に取り付けて走り回ってみると 左右のホールドがかなりしっかりするので腰の負担はだいぶ減った感じがする

そして不具合という程ではないが 乗降性は若干悪くなってしまった
さらにシートベルトが行方不明になりやすいという使い勝手の悪さが出てきた

乗降性については慣れるしかないが シートベルトはなんとかしたい

レカロシートに取り付けるシートベルトガイドはヤフオクとかで売られているが 価格が高くて中古シートを使ってまで節約した意味が薄れてしまう

S2000の純正シートには樹脂製のシートベルトガイドが付いていて見た目も悪くない
これをなんとか移設できないか試行錯誤した結果 こんな感じに取り付けることができた
シートベルトガイド移設
取り付ける方法はかなり力技な上にシートに傷を付ける方法なので詳しくは紹介しない
取付強度も思いっきり引っ張ったら取れてしまうレベルだが シートベルトが前後にスルスルと移動するのを助けるだけのガイドなので大丈夫だろう……大丈夫だと……思う

取り付けも終わってシートポジションも決めて 実家から自宅への帰路(約500km)を走ってきたわけだが 腰の疲れが減ったのと同時に横Gに強くなった感じがする
以前ならば左膝をセンターコンソールにくっつけて踏ん張っていたような横Gでも そのままシートに身体を預けることができた

まだちょっと慣れていない感じはあるが とりあえず腰に痛みを感じるようなことは減りそうなので これから夏タイヤに交換して走り回るのが楽しくなりそうだ