「S2000」カテゴリーアーカイブ

オープンドライブはやっぱり楽しい

実は去年の暮れ頃から車を実家に預かってもらっていた
借りていた駐車場が工事で閉鎖になるため出なくてはならなかったのだが 代わりの駐車場の月額賃料が高めだったので 予算内のが見つかるまでということで実家に置かせてもらっていたのだ

そして今回のゴールデンウィークの前にやっと適当な駐車場が見つかったので 帰省のついでに持ってくることが出来た

帰省中は実家近くの峠道を走り回ってみた
峠道……と言うにはだいぶ整備されて面白味は減ってしまったが それでも山道の空気は爽快だ

そんなわけで久々に写真を撮ったので貼り付けておこう
ゴールデンウィーク中
朝早めに家を出発してお昼までに戻るという行程で走ったが 気候的にも丁度良かったと思う

これぐらいの気温と日当たりがオープンドライブには最適だと思ったが 昼近くになると日差しが強すぎて暑くなってしまった
昼間にオープンで走れるのはそろそろ限界かもしれない

冬にガッチリ着込んでコタツモードでオープンも良いものだが 季候の良いときに軽装でウィンドウまで開けて走れるのがやっぱり最高だと思った

次は秋頃にならないと昼間にオープンは厳しくなってしまうが 普通に山道を走り回るだけでも楽しいので 比較的近くて楽しめるコースを見つけておきたい

純正でいいんじゃないかな

またまたS2000の話題

S2000はチューニングベースとしても優秀なためか 社外品のパーツが数多く用意されている
私自身も必要とあらば……というよりも興味本位でも社外品に換えているものがいくつかある
例えばブレーキのローターなどは純正も高品質なので 当初は純正に交換するつもりだったのだが 純正品が値上げしてしまい社外品の方が安くなってしまったのでディクセルのFS(焼き入れ済・スリット入り)に取り換えたということもあった

しかしいろいろと情報を漁っていくうちに 純正のままでも充分じゃないか?と思えるものがいくつか出てきた
まず外装のエアロは純正のType-S用が性能的にも安全性的にも最適だと思える(見た目は好みがあるけど)
それからブレーキのキャリパーも見た目はショボいが性能的には純正で充分だろう
またフロントだけを対向ピストンの高性能なものにした結果 リアとのバランスが崩れて調整にかなりの時間とお金がかかったという話も聞いた

あとタイヤサイズも後期純正のF215/45R17 R245/40R17というのがストリートユースではベストな選択に思えてくる
初期型純正のF205/55R16 R225/50R16でも良いとは思うが 後期純正サイズの方がピーキーさは緩和されるということだ

足回りに関しては純正サスのスプリングは突き上げがきつくて こればかりは社外品の高評価な車高調に換えた方が良いと思っている
車高自体がノーマルよりも20mm程度は落とした方が見た目のバランスが良いと思うので 価格にかかわらず評価の良い車高調にするのはお勧めだ

駆動系もクラッチは純正で充分だと思う

デフに関してはオイル容量が少なすぎるのをカバーする容量アップしたデフケースに取り換えている例をよく見かけるが 情報を詳しく見てみるとだいたい数年前のものが多い
最近では強度の上がっている純正後期のデフキャリアを利用している方が増えているようだ

あとは交換例の多いエアクリーナー周り

無限のエアインテークシステムなども交換例が多いし ボンネットを開けたときのインパクトもあるのでお金に余裕があるのなら交換も止めないが 性能的には純正で良いと思う
ホンダはもともとエアインテーク周りの調整がシビアで 下手にいじくると性能が下がってしまうと言われるが 交換のエアクリーナーも安くて性能も申し分ない純正から社外品に取り換えるのはよく検討してからにしたいところ

またエアインテーク周りではリタード対策としてバンパーの開口部からエアを直接エアクリーナーボックスまで導くダクトも取り付け例の多い装備だが 昨今のゲリラ豪雨でできた水たまりを通過したときに水を直接吸い込んでしまってエンジンに水気が入り込で壊れる(ウォーターハンマー)ということも実際にあったらしいので これもよく考えた方が良さそうだ

S2000の場合 純正の機能部品はけっこう高品質のものが使われているので 社外品への交換を検討する場合もよく調べてからにした方が良い

問題はその純正品の供給がいつまで続くかと上がり続ける値段だけども……

幌交換の後処理

本当は写真付きで投稿すべき内容なのだが 普段から写真を撮る習慣がないせいか 作業を始めると撮影することをすっかり忘れてしまっている
私自身の写真もここ数年撮った記憶がないので もし遺影とかが必要になったら免許証の写真になるのかな……なんて思いつつ以下投稿

正月休みにS2000の幌を交換したのだが その後に幌を開けてみるとどうにも畳まれた状態がしっくりこない
なんとなく畳みきれてない感じがするのだ

そこでいろいろと情報を調べてみると 幌の内側にあるゴムが伸びきっていると開けたときのテンションションが弱くて畳みきれないという情報を見つけた
ところが実際にゴムを引っ張ってみても弾力が失われているという感じはしない

他に何か原因があるのかと考えてみると 今回交換したガラススクリーンの幌に付いている熱線用のハーネスが邪魔になっているのではないかと思えてきた
また ロールバーカバーの後にあるポッチ(幌カバー用のものらしい)がガラスに引っかかるという情報も見つけた

前回の幌交換の時にクリップ類を交換していなかったことが気になっていたのもあるので この際だからと次の2つを実行することにした
1.熱線用のハーネスをサイドトレイガーニッシュに穴を開けて通す
2.ロールバーカバーのポッチの内側2つを外してめくら蓋を付ける

1.については 熱線用ハーネスの途中にゴムの仕切り蓋がついているので それを固定できる穴を開ければ大丈夫そうだ
ゴムの経を計ってみたところ どうやら25mm~27mm程度の穴で大丈夫そうなので25mmのホールソーを用意
問題は穴を開ける位置なのだが ヤフオクでサイドトレイガーニッシュの後期型の出品写真を見てだいたいの見当は付いた

2.については クリップ類を発注するついでにめくら蓋も発注(部品番号:84535-S2A-000ZB)
ポッチの外し方がイマイチ分からなかったが ロールバーカバーの内側に10mmのナットで止まっていた
このナットにはロールバーを外せば簡単に工具が届くので 実際にやってみると簡単だった

問題は ただこれだけのことなのに シートを外し内装を外しリアトレイを外しセンターコンソールを外しロールバーを外し……といった 幌交換時にやったことの半分ぐらいの手間がかかるということ
作業を始めたときはそれから先の手間を考えるとウンザリした

しかし 前回幌交換のときにだいたいの構造が分かっていたので 作業は半日もかからずに終了した
リアトレイの外し方・取り付け方のコツがまだつかめていないのでそこだけ時間がかかったが 全体的には思っていたより簡単に終わらせることが出来たのだった

作業を終えて幌を開けてみると 作業前よりもコンパクトに畳まれていることが確認できた
(本当は比較写真でも用意したいところだが 忘れていたので……)

結局 1.と2.のどちらが原因で畳みきれてなかったのか分からないが 結果良ければ全て良しということにしておこう

幌交換で心配なのは雨漏りだが 高圧洗浄で水を流しても 雨天に屋外駐車していても大丈夫だったのでまず心配は無さそうだ

現在はせっかくの熱線(デフォッガー)が使えていない状態なのでなんとかしたいところだが 配線も含めて部品代がけっこうかかりそうなので保留中
(ディーラーで調べてもらったところ 部品代は合計で約32,000円ぐらい)
でも 梅雨の時期までにはなんとかしたいと考えている

幌の話

正月に自分でS2000の幌交換をしてから すっかり幌についての情報収集にハマってしまった
今回の交換作業をする前にもいろいろと調べてはいたのだが 実際に取り外しや取り付けをしてみると構造が解ってきたり愛着が湧いてきたりしてしまう

今回は初期型純正のリアスクリーンがビニールのタイプから後期型純正のガラススクリーンのものへ骨組みごとの交換だったが いつかは張り替えも自分でやってみたいものだ

ここでS2000の幌を分類して並べてみる

初期型(AP1-100,110)のビニールスクリーンタイプ
幌:スクリーンタイプ

幌の生地はビニール製
色あせしやすいが案外丈夫だと思う
リアスクリーンの面積は一番大きいがビニールなので視界は歪んでしまう
さらに冬場などは冷えてる状態で開け閉めをすると割れてしまったりする
そのため幌を開けるときに一旦途中で止めてスクリーンの折れを修正するという俗称「幌チョップ」が必要になる
頻繁に開け閉めする人は早めにガラススクリーンの幌に換えた方が良いと思う

後期型(AP1-120以降)のガラススクリーンタイプ(純正)
幌:ガラススクリーンタイプ

幌の生地はビニールスクリーンのタイプと同じビニール製
色は黒と青の2色(写真は青)
ガラスの面積はビニールスクリーンに比べるとたいぶ小さくなるが 視界はクリアになって至極良好
そしてガラスには熱線が入る(AP1-100,110からの変更では専用配線の設置が必要)

初期型のビニールスクリーンのタイプからこれにするためには 骨組みごとの交換が必要となる
それには骨組みと熱線の配線やスイッチまでセットになった「レトロフィットキット」が用意されているので バラバラにパーツを揃えるよりもリーズナブル
2016年10月頃でレトロフィットキットの価格は約23万円
取り付けを依頼した場合の総額で30万円強といったところか

初期型の骨組みのままでも後期型の幌を張る方法はあるようだが スクリーンの畳まれ方が変わるのでそのままでは取り付かない
最後端の幌骨に専用のストラップを付ければなんとかなりそうだが 素人判断ではガラスを割ってしまいそうで危険だと思う

社外品は初期型の骨組みにガラススクリーンの幌を組み込める上に価格も純正品に比べて安くすむ
さらに幌生地もアクリル繊維を織った布製なので 質感や耐久性も純正より優れていると言われている
アクリル繊維を使った布製とは言っても 表面が布製でその下には防水用になるビニール層があり さらに内装側の生地もある3層構造なので防水も問題ない
難があるとすれば 純正に比べてフィット感が劣るというところだが それは作業を行う人の熟練度によって差が出るようだ

そして社外品のメリットとして豊富な色が用意されているということ
せっかくボディの塗装には様々な色が用意されているS2000なのに 純正の黒か青しか選択できないのは寂しい限りなので社外品の色選択は楽しそうだ

また生地の厚みや風合いなどが違ういくつかのタイプも選択できるので 私も今の幌がボロくなってきたら是非とも社外品にしてみたいと思っている

欠点としては純正よりもガラスの面積が一回り小さいこと
ただ見慣れないと差に気がつかない程度なので実用上は問題ないらしい

オープンカーについては 幌車を所有するというのを経験してない頃は正直なところ抵抗があった
車の屋根が布製というのは 音がうるさいんじゃないかとか車庫が屋根付きじゃないとダメじゃなかろうかとかの不安があったからだ

しかし実際に乗ってみると外の雑音はそれほど気にならないし 雨が降っても全然大丈夫
雨が降ってる状態で屋外に駐車していても特段痛んだりはしない

それより何より 良い季候のときにオープンにできる利点は何にも代えがたい
開放感ならバイクの方がと言う人もいるが オープンカーの開放感はバイクのそれとはまた違う感覚で気持ちいい
まあバイクはヘルメットかぶってるし……大昔に原付ならヘルメットがいらなかった時代は開放感あったなあ……

さて幌の耐久性についてだが まったく開け閉めしないのならば純正でも社外品でも10年ぐらいは普通に保つらしい
逆に頻繁に開け閉めする場合は3~4年でどこかしら痛んでくるとか
普段の駐車場が屋外かどうかは紫外線による色あせが早いかどうかの違いが大きいようで 穴が開いたりするようなトラブルは屋外・屋内に関わらず開け閉めの回数の方が影響が大きいということらしい

そして幌の張り替えを依頼する場合 経験値の高いところを選ぶ必要があると感じた
レトロフィットキットのように組み付け済のものを交換する場合はディーラーを含めどこでも大丈夫だと思うが 幌布をきれいに張るには経験が必要だし とにかく大変な作業なので手を抜かない業者選びが重要だと思う

S2000に限らず幌車はイメージと違って案外丈夫だし 開け閉めによって2種類のクルマに乗れると考えれば面白いと思う
ただ2シーターでは気にならない風の巻き込みも 4シーターのオープンだと後部座席には思いっきり風が吹き込むらしいので検討している方は事前の情報収集を勧めたい

シートの話

これまでS2000についていろいろ投稿してきたが ノーマルシートに関してはかなり否定的に書いてきた
腰痛持ちにキツいシートであるのは確かなのだが 振り返ってみると闇雲にレカロやブリッドに取り換えるのもどうかと思えてきた

なぜ腰痛持ちにキツいのかを考察してみると S2000のノーマルシートは見た目がセミバケット風なのでサポート性は良さそうに見える
サイドサポートはレカロほどじゃないにしろ とりあえず左右のGに耐えられないほど足りないわけじゃないので大丈夫だと思う

問題なのは座面だ

薄くて硬めの座面に対して左右の盛り上がりが少なくお尻の収まりが悪いので横Gがかかるとズレてしまう
そのズレに対応しようとして身体が勝手に緊張してしまうのが腰痛の原因になってしまうと思うのだ

なので腰の部分を後から押すランバーサポートのようなものはあまり効果が見込めないが 骨盤の位置を固定できるものさえあればわざわざバケットやセミバケットのシートに取り換える必要はないとも思う

実際に私もS2000を購入してから約半年の間「エクスジェル (EXGEL) モニートツーリング バッククッション ブラック ADK-61-BK」というのを使っていた

これを使うと横Gがかかってもお尻が左右にズレることが無くなるので 長時間の運転でも腰痛になってしまうことはだいぶ減った

ただ シートの上に置いて簡易なベルトで固定するものなので 座る度に微妙に位置が変わってしまうのが欠点
今考えるとマジックテープとかで固定すれば良かったかもしれないと思う

結論から言えばレカロに交換するのがベストだと思うが そこまで予算が無いとかシートをノーマル以外にするのは抵抗があるとかの場合には このパッドを使ってみるのをお勧めしたい
これを付けるとシートポジションが変わってしまうが 運転しやすい位置に調整すればけっこう快適になると思う

リアスタビの話

またS2000の話題

去年の夏頃に足回りのブッシュを総取り換えするついでに ショップの勧めでリアのスタビライザーを後期型に取り換えてみた
S2000のスタビライザーの硬さは
初期型 > TypeS用 > 後期型 という順になっているらしい

初期型は確かに突っ張ってる感があるぐらいの硬さを感じていたので ショップの勧めに納得して乗っかったのだが操作性が期待していたものとは違ってしまった

いきなりリアをフルダンプさせるぐらいに負荷を掛けたときは良いのだが じわっと加重をを掛けていくとガックンという感じで足回りの特性が切り替わるような感覚がある
(用語がよく分かってないので表現が下手なのは勘弁)

これが思いのほか嫌な感触なので改善したいのだが 初期型のいかにも突っ張ってる感じに戻るのもどうかなと思う
そうなると換えるならTypeS用が良いのかもしれない
ただ リアは後期型のままにしてフロントも後期型にするというのも手なのだろうか……

実を言うと 前回投稿した「AP1の定番チューン:エンジン編」に続いて「足回り編」もまとめようと思っていたのだが レスポンスの良ささえ保っていれば満足感の得られるエンジンと違って ハンドリングを楽しむS2000の足回りは奥が深すぎて定番なんて無いんじゃないかと思えてきた

さらに外装や空力 さらに内装や電装系まで考えると考えられるパターンが多すぎて「好みに応じて品質重視で」みたいな話しかできないな……と思えてきて 定番チューンの話はまとめきれなかった

しかしスタビの設定については定番でもあるし 個人的にメモを残しておきたかったので今回の投稿となった

S2000というクルマは手を加えるとすぐにその変化が判るので ついついいろいろやりたくなってしまう
スタビは比較的安くあがるチューンだとは言っても 個人でやるのは危険も伴う作業なのでショップ任せになるだろう
そうなると工賃はそれなりに必要なのでよく考えてからにしたいと思っている

とは言っても今はタイヤがスタッドレスなので ノーマルタイヤに換えてしばらく走り回って もう一度感覚を確かめてからにするのが最善だろうな

AP1の定番チューン:エンジン編

この1年ちょっとで調べた前期型S2000(AP1)についての定番チューンについてメモしておこう

ちなみにサーキット走行については門外漢なので あくまでストリート前提での話になる
行きつけのショップなどではサーキットの走行会に誘われたりもするのだが サーキット走行にハマってしまうと破産しそうなぐらいにつぎ込んでしまいそうなのでなるべく近寄らないようにしているのだ

というわけでまずはエンジン周りから

S2000の前期型はF20CというS2000専用に用意された2リッターエンジンで カタログ上のパワーは250ps
許容回転数は8900rpm

しかし実際には状態の良いものでも220psも出ていれば良い方らしい
オーバーホールをきっちり行ってECUを現車合わせして230psぐらい
普通の整備状態だと200psを上回っていれば上々だろう

カム駆動はタイミングベルトじゃなくチェーンなので寿命は長いし オイル類に気をつけていればけっこう丈夫なエンジンだと思って良いようだ

オイルについては100%化学合成のMOTUL 300V 5w-30 あたりが定番だが オイル減りがけっこうあるのでその場合は 10w-40の硬めにするのが良いと思う

エンジン本体はまずバルブクリアランスの調整をやるのが良い
私の場合は調整後に音が静かになったし 高回転域のパワーのノリが良くなった
それ以上にこだわるとしたらオーバーホールをきっちりやるしかない

吸気でのチューンはエンジンに近いところではビッグスロットルへの変更がなかなか楽しいし チューン費用が安めなのでお勧めだ
エアクリーナー周りでの定番は無限のインテークシステムだろう
またはJ’sレーシングのツチノコインテークも人気がある
エアクリーナーはノーマルでも性能的に充分だと思うが 夏場になるとやりたくなるのがラジエーターを追い越して吸気できるダクトの設置
これはSPOONとJ’sレーシングからカーボンのものが出ている

S2000の場合 エンジン水温と吸気温度によってリタードがかかり エンジン出力が下がってしまう
水温の場合は走れば下がるのであまり問題ないのだが 吸気温度は走ってもなかなか下がらない
前述のインテークシステムとかダクトを付けると吸気温度を低く保てるようになる

水温は走れば下がるとは言ったが S2000のラジエーターはエンジンに対して能力が高いとは言えないので リフレッシュも兼ねてアルミラジエーターに交換するのも定番チューン
しかし サーモスタットをローテンプのものに取り換えるのはストリート仕様ではやりすぎ……というかトラブルの元だと思う

排気に関しては 性能向上目的ならばエキゾーストマニホールド(以下エキマニ)から交換するのが良いと言われるが ノーマルのエキマニも性能的に悪くないのでマフラーから交換する方が楽しいと思う
ちなみに音が比較的静かと言われるマフラーでも エキマニと触媒までスポーツタイプに変更すると車検対応じゃなくなるほどの音量になってしまう場合があるので注意
AP1の触媒は効率が良いらしいので 基本ノーマルで充分だと思う

最後にECUのチューンだが 基本的にはハイカムへの切り替え回転数の調整と燃調が中心だろう
ノーマルのハイカム切替回転数は5900rpmだが ハイカムに切り替わる直前でいったんパワーの落ち込みがあるという演出がされているせいで 峠を飛ばし気味に走っているときなどはちょっと神経を遣う
チューンドECUの場合はその切り替え演出がなくなり 気がついたらハイカムに切り替わってる感じに変わるので 扱いやすさは格段に上がる

また ノーマルのECUだと1500rpm前後でちょっとトルクの落ち込みというかぐずつくポイントがあり 発進時にそこにハマるともたついたりすることがある
それがチューンドECUでは解消されているので発進も楽になる

ただし ECU変更は吸気や排気がノーマルだと「なんとなくパワーが上がったかな?気のせいかな?」程度の変化なので 吸排気系をまったくいじるつもりがないならECUはノーマルのままで良いと思う

それから回転のレスポンスに影響するものとして フライホイールの軽量化も定番
フライホイールだけの交換は工賃がもったいないので クラッチ交換のついでにやるのが良いと思う
しかしフライホイールの軽量化は車庫入れ時とかの「いつの間にかエンスト」は起こりやすくなるので注意

エンジン周りの定番としてはこんなところだろうか

基本的にはエンジンオイルと冷却水に気をつけていればそう簡単には壊れないので まずは普段のメンテが大事だろう
その上でちょっとずつチューンアップして変化を楽しむのが良いと思う

空力に悩む

先日S2000の幌を交換して リフレッシュはだいたい完了した

あとは気になっている空力のバランスをなんとかしたいところ

空力については前後のストレーキを付けた段階で高速巡航中の音が静かになって GTウィングを付けて直進安定性がだいぶ良くなった

しかし後ろだけダウンフォースが強くなったせいか スピードによってはフロントが浮き気味に感じることがある

現在はフロントバンパーが全くのノーマル
フロントバンパー
できればさりげなくリップスポイラーでも付けたいのだが この前期型に用意されている純正(モデューロ)のリップスポイラーは廃番になっているので入手は困難になってしまった

社外品のリップスポイラーやバンパーはいろいろなのが発売されているのだが 純正品がPP(ポリプロピレン)製なのに比べて社外品はFRPやカーボンなので不注意で割ってしまう不安がある

それとは別に後期型に用意されたタイプSのフロントバンパーは空力的にかなり評判が良く サーキット走行する人達の間では最も確実な空力パーツとされているらしいなんてことを聞くとバンパーごとタイプSにしてしまうのも手かなと思うのだが……

タイプSのフロントバンパーはどうもデザインが好みじゃない
タイプS フロント
※ホンダ公式サイトより転載

この写真のような色だとか暗めの色なら良い感じだと思うのだが 白だとやっぱり出っ歯な雰囲気になるな……と

割れる心配だとか衝突時の歩行者の保護とかを考えると純正品の柔軟性は魅力だし 空力もS2000用としては安心確実な性能と考えるとタイプS用に交換するのが良さそうなのだが 問題はやっぱりデザイン

GTウィングを付けてから横風にあおられることも減ったし 走行中の風切り音も静かになったことを考えると フロントも近いうちになんとかしたいところだが すっかり悩んでしまった

まあ 幌を取り換えたばかりで予算も用意できないので しばらくは悩み続けておこう

幌交換の備忘録

先日交換したS2000のソフトトップ一式の交換手順について 反省も含めて手順を書いておく
作業を始める前は逐一写真を撮るつもりでいたのだが いざ始めてしまうとやることが多すぎて余裕がなく 気がつくと一枚も撮ってなかった
そんな状態なので 本当にメモ的な手順だけになってしまう

  1. 左右シートの取り外し
    まず幌を明けてシートを助手席から取り外す
    実際には運転席側のシートがいちばん後ろ側まで動かすことが出来なくてボルトを外す位置まで動かせなかった都合で運転席は残したまま作業を進めることになってしまった
    これが後々の困難につながってしまったので シートは絶対に外すべきだと思う
  2. シート後ろのパネルとスカッフプレート(ドア下のS2000と書かれているプレート)を外す
  3. トランクの内装を外す
  4. 幌を閉めてからリアトレイ後ろ上部のカバーを外す(プッシュクリップ3個)
  5. リアトレイを外し(プッシュクリップ4個)トランクから取り出す
  6. 次にセンターコンソールを外すのだが 幌の開閉スイッチのコネクタを外してしまうと開閉ができないので 配線は外さずにずらせる状態だけにしておく
  7. リアコンソールを外す
    センターコンソール側にビス2本 トランク側から見える位置にビス3本 ロールバー側に左右それぞれビス1本
    蓋のある部分と箱部分は分割式 蓋のある部分を外すときにコツが必要(今回は接合部を一部破損してしまった)
    箱部分はビス2本で外せる
  8. ロールバーをカバーを付けたまま取り外す(M12ボルト各8本)
  9. リアトレイの左右を外す
  10. 幌のモーターカバーを外す
  11. モーターボルトを外す
  12. 幌のレインレールを固定している金具を外す(左右・中央3分割)
  13. レインレールをボディからはがす
  14. 幌一式の取り外し
  15. 取り外し後の掃除
  16. 幌一式の取り付け

後はここまでの手順を逆に行えば完了なのだが こうやって一覧にすると簡単そうに見えても実際にはかなり大変な作業だ

そして今回の反省点

  • クリップ・プッシュクリップを用意していなかったこと
    内装の取り付けにはかなりの数のクリップ・プッシュクリップが使われているが クリップを壊さないように外すのが意外に難しい
    また 上手く外せても変形してしていることも多かったのでクリップ類は全部新品に替えたくなる
    今回は年末年始でディーラーが休みだし 用意する時間的余裕もあまりなかったので手配できなかったが 近いうちに全交換したいところ
  • 事前の調査が甘かった
    内装の取り外し方法はかなり調べておいたつもりだったが 実際に作業を始めると外し方が分からずに躓くことが多かった
    構造さえ分かってしまえば難しいところはない(手間はかかるが)ので内装のサービスマニュアルがあったらもっと楽だったろうと思う
  • 運転席のシートを残したのは大失敗だった
    手順のところでも書いたが 運転席のスライドが完全に動かないせいで取り付けボルトに工具が届かず 結果的に運転席のシートは残したまま作業することになってしまった
    これが何をするにもスペースが取れなくて 無理な体勢で作業をすることになって必要以上に疲れてしまった
    作業自体が不可能ではないが 楽な体勢でできるかできないかはこれだけの作業時間(約3日かかった)では重要だと思った
    運転席のシートが取り外せないというのは問題があるので 近いうちにはなんとかしたいところだ

ちなみにガラススクリーンの熱線は配線していない
ビニールスクリーンの幌からガラススクリーンの幌に取り換えた場合に熱線を活かすスイッチや配線のキットは売っているのだが センターコンソールに取り付ける方法がなんとなく好みでないので メーターパネル近くにスイッチを付けて配線する方法か センターコンソールそのものを後期型に換えるかの方法を取りたいと思って保留にしているのだ

このメモは画像がないので誰の参考にもならないと思うが 記憶が鮮明なうちに大まかな手順を残しておきたかった

まあ……もうやりたくはないが

幌の交換

2017年もうかうかしている内に4日になった

何をうかうかしていたかと言えば 年末年始の休暇は実家でS2000の幌(ソフトトップ)の交換作業をしており 他のことを考える余裕が全然なかったのだ

事の起こりは11月の下旬

実家に用事があって短期の帰省をしたときに 寒いのにもかかわらず 不用意に幌を開けたら「バキッ!」という派手な音を出しながらリアのスクリーンが割れてしまった
割れたのはスクリーンに付いてしまっていた折りクセの部分だけだったので 透明なテープを貼って補修したのだが なんだかすごくボロいクルマという印象が強くなってしまった

こうなると先延ばしにしてきた幌交換をそろそろやった方がいいのかと考えたが 出せる予算は頑張って10万ほど

30万ぐらい出せるのならば 純正で用意されているビニールスクリーンの幌からガラススクリーンの幌へのコンバージョンキット(正式名はレトロフィットキット)を利用して 慣れたショップで交換してもらうのが最良だと思うのだが 今回はそこまでの予算が用意できなかった

ビニールスクリーンのタイプに対応した社外のガラス幌を購入して自分で張り替えれば安く済むかと考えたが 気温が低いと幌の布が硬くて慣れていないと上手くいかないらしい

また S2000の幌はビニールスクリーンのタイプ(AP1-100・110)とガラススクリーンのタイプ(AP1-120以降)では幌骨の形が違うらしいということも考えると 後々また張り替える時期が来たときに リアガラスタイプでも純正と社外品を選べる後期型の骨組みにしておきたい

そんな半端に悩んだ気持ちでヤフオクの出品を見ていたところ 新車時にハードトップにするためすぐに取り外して 倉庫で保管していたという幌の出品を見つけた
もちろん純正後期のガラススクリーンタイプだ

開始価格が相場よりも高めだったのでためらったのだが 幌が取り付いた状態なので寒くても作業に支障はなさそうだし モーターも付いているので単純な付け替えで行けそうだと考え入札した
結果として競合相手もなく出品価格で落札できたので 実家に直送してもらい今回の作業となった

取り外しの手順は予めネットで調べていたのだが いざ作業を開始すると細かいところで部品の取り外し方法が分からずに躓いてしまう
結局幌一式を取り外せるところまでたどり着くのに丸一日かかってしまった

そして幌一式の入れ替えに半日 内装を戻すのに一日+αで 合計丸3日の工程でなんとか交換は完了した

今回の購入した幌は 出品者の謳い文句に間違いはなく 本当に使用された形跡がほとんどないほど立派な物で 窓ガラスとの接触面になるウェザーストリップなどは新品に見えるほど

すべての取り付けが終わってから洗車してみた結果がこの状態
ソフトトップ(後)
新品を付けたと言っても納得してもらえるだろう

前方からはこう
ソフトトップ(前)
ウィングがカーボン柄の黒なので青い幌だと違和感があるかと思ったが 意外に似合っているので安心した
ボディが白な利点だろうか

そして横からの全景はこう
ソフトトップ(横)
……もうちょっと撮影場所を選べばよかった

ちなみにタイヤは純正後期ホイールにミシュランX-ICE3 前:215/45R17 後:225/45R17
スタッドレス特有のぐにゃぐにゃ感もなく 首都圏住みでたまに雪のある地方に遊びに行くという用途ならお勧めのタイヤだ

今回の幌交換作業で思ったこと(というよりも内装絡みの作業では毎回)だが ホンダの内装設計をやってる人は もうちょっと整備時の作業性を考慮してほしいものだと感じさせられた

特にシートの後ろにあるロールバーを外すためにはリアトレイを先に外さなくてはならないが そのロールバーが邪魔でリアトレイを外すスペースがかなりキツい
百歩譲って外すのはなんとかなっても 今度はリアトレイを取り付ける前にロールバーを装着していなくてはならないので作業姿勢が苦しくなってしまう
ロールバーさえ無ければ一人でも楽にできそうな作業が二人がかりでも難しいものになってしまっている

ホンダ車を整備するときはエンジンや足回りは楽しいが 内装は拷問だと言われるのを聞いたことがあるが それが実感としてよく分かってしまったということだ

それでも作業が大変だったおかげで 完成時にはこのクルマを買ってから最大級の達成感を得られた
……さすがにもうやりたくないが

幌の未使用期間が長かったせいか 幌布が硬くて開けた場合も畳みきれない感じだし 閉めた場合もストライカーまでギリギリ届くところまでしか動かない
ウェザーストリップも窓ガラスに馴染んでないので洗車機では水が染みてくるとか 使い勝手が良くなるまでには一夏ぐらいの期間が必要な感じだが とりあえずこれで心配事が無くなったのは大きい

秋頃にはスッと開けてドライブを楽しめるようになるだろう