エンコードの選択

先日 自宅のエンコード環境についてぼやいたが ちょっと情報不足というか書き足りないことがあったのでメモとして追記しておく

まずはエンコードの目的について再度説明

基本的には放送データを約1/4に圧縮して保存するのが最大の目的
あとは画質の悪い再放送の古いアニメとかにフィルターをかけて若干見やすくしたりすることもあるけど頻度は低め

放送波の画質はデジタル化で高まったとは言っても 所詮は圧縮率の悪いMPEG2でノイズも多いので 画質に対する要求はそんなに高いところまで期待してはいない
本当に面白いと思った作品はBDを買うと決めているので エンコードの設定はそこそこで良いと思っている

そんな感じなので画質を突き詰めた設定はしていない
あくまで放送波を1/4程度に圧縮して画質をあまり落とさずに保存というのが目的なのだ

と ここまでが前置き

今回書いておきたかったのは 私がエンコードするときに自分で決めたルールについて
このルールを決めておかないと 週に数十本ある録画を処理するときにいちいち悩む羽目になってしまうのだ

放送波の種類は大まかに分けて次の種類がある

  1. 地上波:実写(ドラマなど) 1440×1080(60i)
  2. 地上波:アニメ 1440×1080(60i)
  3. BS:実写 1920×1080(60i)
  4. BS:アニメ 1920×1080(60i)
  5. BSアニマックス:アニメ 1440×1080(60i)
  6. BS WOWOW 音声2ch:ドラマ 1920×1080(60i)
  7. BS WOWOW 音声2ch:映画・アニメ 1920×1080(60i)
  8. BS WOWOW 音声5.1ch 1920×1080(60i)

これらをそれぞれ決めた形式でエンコードする

  1. 地上波:実写(ドラマなど) 1440×1080(60i)
  2. 地上波:アニメ 1440×1080(60i)
  3. BS:実写 1920×1080(60i)
  4. BS:アニメ 1920×1080(60i)

    1~4については基本的に 解像度・フレームレートを変えずに保存する
    アニメやアメリカのドラマ等は24pで制作されているのが多いが テロップ等が入ってたりするので 24pにすると再生時にカクカクしてしまうことがあるためだ

  5. BSアニマックス:アニメ 1440×1080(60i)

    アニマックスの場合は 余計なテロップが入ることもなくビットレートが高めで画質もそこそこ良いので 1920×1080(24p)で保存している
    局ロゴはかなり大きいが それは自作ツールでフェードインアウトまで駆使して頑張って消している
    ※局ロゴ消去の詳細については 今のご時世だといろいろ問題ありそうなので明記はしないけども

  6. BS WOWOW 音声2ch:ドラマ 1920×1080(60i)

    WOWOWのドラマはアメリカものの場合は24pにした方が良さそうだが そのまま60iで保存している
    解像度はそのまま1920×108で問題なし

  7. BS WOWOW 音声2ch:映画・アニメ 1920×1080(60i)

    WOWOWの映画やアニメは24pにして問題ないので保存形式は 1920×1080(24p)
    映画については以前 1280×720(24p)で保存していたが 42インチのテレビで見ているときは問題なくても プロジェクターだと解像感がかなり落ちると感じたので 解像度は落とさないことにした

  8. BS WOWOW 音声5.1ch 1920×1080(60i)

    WOWOWの5.1ch放送波は基本的に映画(劇場版アニメも含む)なので 解像度は1920×1080のままでフレームレートを24pにするのは7と同じ
    音声を5.1chでコンテナをm2tsにして保存している
    以前はmkvで保存していたこともあったが DLNAでの再生を考えるとm2tsの方が都合が良い

こんな感じでルールを決めて そのルールに対応した設定ファイルを用意してエンコード時に選ぶだけなので 作業はだいぶシンプルになっているのだ

そして最終的に出来上がる映像ファイルは 映像のコーデックがH.264でコンテナはmp4かm2tsになる

ここで一応説明しておくと
映像ファイル:再生可能な映像と音声が入ったデータファイル
コーデック:映像や音声の圧縮形式(MPEG2はH.263 MPEG4はH.264 などとなる)
コンテナ:映像と音声を映像ファイルにするときのファイル形式(mp4とかm2tsやmkvはコンテナとなる)

また少々ややこしいのがエンコーダーとコーデックのこと
私はTVMW6で使われているエンコーダー x264を使っているがコーデックはH.264となる
コーデックは圧縮形式の規格名で エンコーダーは実際に映像を圧縮するためのプログラムと思っておけば間違いない

なんでこんなことをくどくどと書いたかと言えば 時々コーデックとコンテナを混同しているような掲示板の書き込みを見かけることがあるからだ
書き込みを読み取る側がそれをちゃんと理解して会話を進めていれば問題ないが 似たような混同をした別な人が会話に混ざってくると すごくややこしいことになってくるという展開を見かけることも少なくない

まあ 私はそういうやりとりを見てもニヤニヤと見守ってるだけなのだが

それと大事なことを書き忘れていた

フレームレートについてだが 上の文章で60iだとか24pだとかは1秒あたりの画面の枚数を表している
iとかpはインターレースとプログレッシブを表している
インターレースとプログレッシブについて説明するとめちゃくちゃ長くなるし 正確に伝えられる自信もないので ウィキペディアあたりでも検索してみてほしいけど

以前は再生時にインターレースを上手く解除できないプレイヤーも多くて プログレッシブ化するのが正義みたいない雰囲気もあったけど 今はインターレース解除(インタレ解除と言う場合が多い)をきれいにできるプレイヤーの方が多いと思うので 放送派の60iのまま保存するほうが良いと思っている
というか 私の動画再生環境で60iの再生はまったく問題がないというだけなのだが 他の人に動画をあげたりすることはまったく考えてないので 今後も問題ないだろう

なんとも予定外に長文になってしまったが 普段から自称デジタルデバイドの人たちにIT関係の説明をしているので 文章が説明過多にしまうという事情があるのでご容赦願いたい