テレビとプロジェクター

以前の投稿で 自宅の映像鑑賞をテレビからプロジェクターに切り替えたと書いた

同程度のサイズのテレビに比べるとプロジェクターは本体+スクリーンの価格ではかなり安く揃えることができる
もちろんプロジェクターもピンキリなので 高価なものはテレビ以上にコストがかかるので ここではあくまで低価格での話となるが

現在は中古で買ったビクターJVCのDLA-HD950という機種を使っているが ソースがBDだったり 放送でもBSの実写ドラマの場合はかなり満足できる画質を楽しめている

問題は地上波およびBSでもアニメの場合

地上波はそもそも帯域が全然足りてないのに情報を詰め込みすぎてノイズがひどい
BSでも天候が悪いとノイズが乗ったりするが その場合は完全に絵が破綻して保存する気は起きないのでむしろ問題ないと言えるかもしれない

ただ 放送波の鑑賞については 放送波独特のノイズに対策が施されているテレビの方が高画質に感じる
なので テレビ放送や録画の鑑賞が中心ならプロジェクターで見るのはまったく勧められない

また アニメは派手なエフェクトが使われているものだと これまた派手なブロックノイズが出やすくて プロジェクターだとかなり気になると思うのだ

テレビの代わりにプロジェクターでという発想は私だけではないと思うのだが プロジェクターはあくまで自宅でミニシアター気分を味わいたいという目的に限られるような気はする
実際に私も50インチぐらいの適当なテレビを買おうかと健闘してるぐらいなので
まあ 置き場所がないので このままプロジェクター生活でいいか とも思っているのだが

あと忘れてならないのが プロジェクターのランプの寿命
機種によって違うが だいたい2000時間~3000時間で交換が必要になるので その分のコストも計算に入れないといけない
たまにプロジェクター引っ張りだして映画鑑賞という程度なら気にする必要もないとは思うが 私のように毎日数時間見ている状態だと ランプのコストも気にしないわけにはいかなくなる

長々と何が言いたいかと言うと 私の投稿をたまたま読んだ人が テレビ代わりにプロジェクターもいいな と思ってしまった場合に デメリットもけっこうあるということも覚えておいていほしいと思ったのだ

あ そうそう
最近のプロジェクターはだいぶ明るくなっていて 情報を中途半端に調べていくと まるで部屋の照明が点いていても普通に見られるような印象を受けてしまうかもしれない
だが それはやっぱり無理だと思ってほしい
基本的には暗室が理想で 手元を照らす範囲の狭い照明があれば便利ぐらいな運用になる

日常生活を暗い穴蔵みたいな状態で過ごすことになるので テレビでの映像鑑賞とはかなり違ってしまうのだ
ただ テレビのように画面自体が発光しているわけじゃないので 暗闇でも目の疲れはあまり感じないけども

家庭でのプロジェクター利用につていはネットでかなり詳しく専門的に解説してくれてるページもあるのだが 興味を持ったばかりで検索するとヒットするのは割と簡単な解説のページが引っかかりやすい
検索するワードが専門的なページにヒットするより先に簡易なページのものが目についてしまうからだと思う

狭い部屋でプロジェクターで映像鑑賞は 思ったより簡単に実現できるけど それに伴うデメリットが想像と違ってる可能性があるということだけは覚えておいてほしい

エンコード環境

私は現在 アニメや海外ドラマを合わせて週に40本ほど見ているが ほとんどをエンコードして元のTSファイルの1/4程度のサイズにして保存している
知り合いにそのことを話すと 週40本を見ていることにも驚かれるが いちいちCMカットしてエンコードしていることには驚くというより呆気に取られてる感じだ

TSのまま保存しておくと1クール(3ヶ月)で約4TBのHDDを消化してしまうが エンコード済みなら1TBで済むわけだから手間をかける価値はある
それと 放送TSのままだと画面の端に表示されてる局ロゴが気になって仕方がない
局ロゴも小さい画面で見ているとそれほど気にならないが40インチ以上の画面だとかなり邪魔に感じる

そんなわけでエンコードは以下の手順で行っている

1.放送TSをTMPGEnc MPEG Smart Renderer4(TMSR4) でカット編集

2.DGIndexでd2vファイルの生成

3.AVSファイルにDelogoの組み込み

4.TMPGEnc Video Mastering Works6(TVMW6) でH264エンコード

手順2.3.が面倒だったが1.で出来たm2vファイルを読み込んで自動的にDGIndexを起動してAVSを生成するアプリを作ってからはだいぶ楽になった

1.の手順を省くなら放送TSをDGIndexに流し込んで そこからAVSファイルでdelogo
それをTVMW6でカットという方法もあるが その場合は音声のズレをDGIndexの結果からAVSファイルに盛り込む必要があるし TVMW6でのカット編集が意外にレスポンスが悪いので私はTMSR4でのカットの方が快適だと思っている

ハードウェアは以下のように変遷してきた

エンコードを始めた頃はintel Core2Quad Q9550をOCして使っていた
その当時はソフトとしてAviutlとx264を使用していた

その後はCore i5 2500kになり
Core i7 3770k になった

現在もメインはCore i7 3770kを4.4GHzでエンコードしているが エンコードソフトをTVMW5から6にアップグレードしたのをきっかけにnvidia GTX960も追加してみたところ 地上波のアニメ(長さ24分)のエンコードならフィルターなし 1440×1080 60i の固定品質(62)で30分でエンコードが完了するようになった

その後に録画機をリプレースするとき ついでにエンコードもできたらいいと Core i7 4790kを使ったPCも組んでみたが Core i7 3770k(4.4GHz)+GTX960とエンコード時間はほぼ同じ
さすがに新しいコアはエンコード速度が速いと感じるが 3770k+GTX960も悪くない

もちろん4790k+GTX960なら いや もっと上のGTX980あたりならかなりの時間短縮が期待できると思う

勘違いしている人もいるようなのでいちおう書いておくが TVMW6でのGeForceの利用はフィルター演算の補助で使われていて 評判の悪いCUDAエンコードをしているわけではない 念のため

それと実験的に4790kにnvidia GT740も組み合わせてみたが それなりにフィルターを使ったエンコードでもGPUの使用率はほとんど上がらなかった
TVMWも5の頃はCPUとGPUの演算比率の表示があまり信用できなかったが バージョン6になってからはある程度信用しても良さそうなので GT740程度ではGPU使用率が上がらないのが実際のようだ

ちなみに 1440×1080 60i リサイズなし・インターレース解除なしのエンコードでも
3770k+GTX960で CPU 36% : GPU 64% ぐらいで進行する
TVMW6で実装された高精度のインターレース解除を使うと GPUは75%ぐらいまで使われるようだ
さらに高精度ノイズ除去まで使うとGPU 80%を超えるので Core i7 2600kとか3770kとかを使っていてCPUのリプレースを考えているならば とりあえずGTX960以上のGPUを追加してみるのも面白いと思う
特に4790k単体で高精度インターレース解除を使うとかなりエンコードが遅くなってしまうから 予算をGPUに掛けたほうが効果的かもしれない

CMカットに話を戻すと TMSR4のCM候補抽出機能にはかなり助けられている
そのままカットできるほどの検出精度ではないが 例えばDLifeのドラマのようにCM位置を目視で探すとかなり手間のかかるような場合に 自動検出である程度目安を付けられるのはかなり便利なのだ

それとカット編集を行うTSソースはSSDに置いている

TMSR4のシークバーをつかんでグリグリとシークできるのはSSDならではなので 編集を頻繁に行う私には必須になってしまった
HDDに編集元のソースを置いてシークバーをグリグリ動かすと HDDからガリガリと壊れそうな音がするし SSDの耐久性は気にするほどではないと実証されてきているので 動画編集のソース置き場としてはSSDを選びたいと思うのだ

エンコードソフトに関しては フリーのAviutlとx264の組み合ででも同じようなことができるが バッチエンコードツールの出来の良さでTVMW6を選んでいる

こんな風に長々と文章化すると とても面倒なことをしているように思えてしまうかもしれないが 目的はあくまで画質をあまり落とさずに保存サイズを1/4程度にすることで 手間は慣れと自作ツールでだいぶ楽になっている
それに 繰り返し見るほど気に入った作品はBDを買うと決めているので エンコードで画質を完璧にしたいという気持ちは持っていない

TVMW6でのH264エンコードについての設定は 機会があったら書いてみようとは思っているが 先に述べたように画質に完璧を求めていはいので あまり参考にはならないと思う