S2000で冬を越した話

昨年の9月から事情があって実家のある岩手で暮らすことになった

それまで趣味の車だったS2000がそのまま日常の足車となったのだが 今年の冬は例年以上の積雪だったので雪道を走るのも日常となってしまったわけだ

S2000で走り回っていると「S2000で雪道は怖くないですか?」と何度か聞かれることがあった
その時々で「怖いですね」とか「そんなに怖くないですよ」という回答をしていたのだが これはテキトーなことを言ってるわけではなくて両方とも本当のことだ

怖いというのは 雪道を車で走るのはやっぱり怖いのでそのことを言っていて 慣れてくるとだんだんと怖いという感覚が薄れてきたりするが 凍結したりするとやっぱり肩がガチガチのこってしまうぐらい緊張する

しかし 怖いというのが「S2000だから怖い」という意味ならそれは「それほど怖くない」という回答になったのだ

S2000はFRのスポーツカーなので凍結路の発進や加速には確かに神経を遣う
しかし ペダルやハンドル そしてシートからダイレクトに路面の状態を感じ取れるので 滑ったりしても体が勝手に反応して対処できてしまう
だから路面上で横を向いたりタコ踊りを披露したりすることもなく無事に冬を越えることができたのだった

まあ 個人的にも冬に快適な車とは言えないし 車屋とかからは「S2000はやっぱり冬場は封印したほうが良いですよね」とか言われてしまったりもするぐらい 人に勧められるような扱い方でないのは確かなのだが……

ただ 車を大事にするというのにもいろいろあって 私の場合は「車は走らせてこそ」という考えでいるから 冬の間だけ封印してなんてのはちょっと違うと思っているのだ

さてここからが本題

S2000で冬を越してみて思ったことを並べてみよう

最も困るのは低い車高に伴って最低地上高が低いこと

私が住む岩手県南部は除雪が行き届いていて そんなにひどい轍にはならないが それでも車体下をこすりながら走っていることは多々あった
今は最低地上高が105~110mmぐらいだが ノーマル車高の最低地上高130mmなら大丈夫そうと感じたので 次の冬の前には車高をノーマルに戻すことも検討しようと思う

車内の寒さについてだが 屋根が幌でいかにも寒そうな外観ではあるが 実はそんなに寒くない
むしろ居住空間が狭いので 短時間で暖房が効く
そして幌の利点だと思うが 天気が良いと駐車中でもポカポカと暖かかったりするのだ

運転操作については先ほどちょっと触れたが 地下足袋で雪道を歩いているような感覚で路面状態が伝わってくるので 滑りそうな状況だとすぐ分かる
そのため 滑ったりしたときは反射的に対処できてしまうので大事にはならないで済んでいた
ただし 発進はなかなか神経を遣う必要があった
凍結路面とかシャーベット状とかだとすぐ後輪が横にズレようとするので アクセル操作は慎重にする必要があったのだ

雪道と言っても気温や雪の深さなどでいろんなパターンがあって 慣れればなんとかなるという単純なものではなかったが それでもだんだんと雪道走行を楽しむ余裕も出てきたりした

結局は ハンドルを切れば切っただけ アクセルを踏めば踏んだだけ進むというS2000の特性は雪道運転でも活きてくるのだと思う

車体への積雪については 冬の前にはハードトップの購入も考えたりしたこともあったが 実際には幌のままで問題はなかった
さすがに雪が降る度に雪下ろしするのは面倒なので 家の軒下に駐車するようにしたが 手間さえ惜しまなければ青空駐車でも問題ないだろうと思う
幌はなんとなく頼りなさげに思えるが 実際にはかなり丈夫なものなので 取り扱いに神経質になる必要はないと改めて思ったのだった

タイヤに関しては 以前の投稿でミシュランのX-ICE3を褒めたが カチカチの凍結路面ではちょっと頼りなさを感じた
溝がだいぶ減ってきている感じもするので 次の冬にはブリヂストンのVRX2にしてみようかと思っている

と そんなわけで次の冬にもS2000を日常的に乗り回す予定なのだが 時間と予算が許せば下回りの防錆と車高の調整はやっておきたい


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)