長時間運転の話

長時間運転と言えば「疲れる」「面倒」などネガティブなイメージが一般的だと思うが 私はけっこう好きだったりする

過去の長時間運転では 高速代をケチって当時住んでいた川崎から岩手の実家までの約550kmを一般道だけで帰省したことがある
その頃は道の駅なども無かったし 街道沿いのコンビニも今ほど多くはなかったから なかなか休憩を取れずに走り続けた記憶がある
途中で休憩に入った喫茶店を出るとき レジのお姉さんに「ここはどこですか?」なんて質問をして 不思議そうな顔をしながらも「○○町△△番地……」なんて詳しい住所を説明してくれようとするのを遮って「あ……いや 何県何市ですか?」なんて聞いたら「栃木県黒磯市ですけど……」と答えてもらって「まだ 栃木なのかあーー」と嘆くと「どこまで行くんですか?」と聞かれ「岩手です」「が 頑張ってくださいね」なんて励まされたり

結局実家に到着するまで13時間かかったのだった

初めて一般道で帰省したときは 二度とこんなことはやるまいと思ったのだが 人というのは慣れるもので その後も何度か一般道で往復したりしている

また 実家に引っ込んでいる当時に 音ゲー仲間が開催するオフ会に参加するために上京したときがあったが そのときはお盆のUターンラッシュで高速は大渋滞
渋滞が緩和するまで一般道で行こうと走っていたら 結局高速に乗ったのは首都高の川口ICだった

それから 友人達とスキーに行ったときも 横浜スタートで斑尾高原まで17時間かかったこともあったっけ
そのときなどは明け方の渋滞を走っているときに「この調子だとスキーはナイターになっちゃうかもねー」なんて冗談を言っていたら 本当にそうなってしまったという 客観的には笑えない話なのだが 同乗者の友人達が不機嫌になったりもせずにいてくれたので 道中も案外楽しめたのだった

私は普段から運転好きを公言しているが 目的地さえしっかり決まっていれば長距離・長時間運転がいちばん楽しめているかもしれない

その長時間運転を楽に走れる車ということになると 以前は排気量が大きめでそれなりにパワーやトルクがあるものが良いと思っていたが S2000で実家までの500kmを何度も往復してみて考えが変わってきた
S2000は室内空間も狭いし ハンドルやシートに路面状態をもろに感じられるような敏感なクルマなので長時間運転はすごく疲れそうなものだが(まあ 実際に疲れるが) 意外にも眠くならずに集中力が持続する
個人的に長時間運転で何が辛いかと言えば 眠気や疲労感との戦いなので 集中力が続いているうちはそんなに辛くない

だいぶ以前にそこそこパワーのあるミニバンを借りて長時間走ったことがあって そのときは視点も高いし楽でいいなあ……と思ったものだが 実はある時点からは眠気との戦いが辛いと感じていたことを思い出した
また スキーに熱中してる当時にクルマをAE86からハイラックスサーフに買い換え スキー場までの移動はすごく楽になって 同乗者からの評判も上々だったのだが スキー場に到着してからの集中力がイマイチでスキーを楽しみきれなかったことが多かった

まあ 長時間運転が好きで しかも集中力の持続の方が楽なことより優先するなんて かなり特殊な性癖(?)だと思うので誰にも勧められるものではない

だけど 長時間運転を辛いと思うだけじゃなく楽しむこともできる一例(にもなってないが)として書いてみた

そう言えば だいぶ以前に新幹線が台風で途中停車を繰り返し 東京ー京都間で13時間かかったことがあった
これは新幹線のシートに座っているだけなのに 退屈で死にそうだった
自分で運転する13時間の何倍も辛かった記憶がある


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