スロットルワイヤーの調整

最近 S2000のエンジンの調子が悪かった

具体的にどんな症状かと言うと…
・発進時に回転の上がりがもたつくのでエンストしそうな不安感がいつもある
・街中を巡航しているときに 2000-3000回転ぐらいでエンジンブレーキが効いてるような抵抗感がある

さらに渋滞にハマっているとき エンジンチェックランプが点灯することもあった
(エラーコードは失火)

これらの症状からネットで情報を漁ってみると だいたいはスロットルバタフライの汚れだとか O2センサーを交換したら直ったとかの事例が見つかった

スロットルバタフライの汚れに関しては ビックスロットルに取り換えてからまだ1万km程度しか走ってないのでひどい汚れは考えにくい

そうなるとO2センサーが怪しいということになるのだが S2000はエキゾーストパイプに1個 触媒に1個というふうに2カ所の交換が必要で さらに触媒の中身が動いてしまっているような状態だと触媒の交換まで必要になる
いろいろ事情があって今はその予算を用意することができない

そこでまず無料でできるスロットルバタフライを点検してみることにしたのだが サクションパイプを外してスロットルの開け閉めを確認するときにスロットルワイヤーがやけにたるんでいることに気がついた
バタフライは特に汚れていなかったので そのまま元に戻したのだが どうにもそのワイヤーのたるみが気になる

そのときはワイヤーのたるみと不具合の症状が結びつかなかったのだが その後に長時間運転をしてみると不具合のほとんどはワイヤーのたるみが原因じゃないかと思えてきた

まず発進時の回転の上がりがもたつくというのは アクセルを踏んでもワイヤーのたるみが大きいせいですぐにはスロットルが開かないから起きていると考えられる

また2000-3000回転で巡航中にエンジンブレーキが効いているような抵抗感を感じるのは パーシャルスロットル(アクセルを踏むでも抜くでもない回転数保持の踏み方)をキープしているつもりがワイヤーのたるみがあるのせいでアクセルオフ状態になりやすいから実際にエンジンブレーキがかかってしまっていると考えられるのだ

そこでちょっと深めにアクセルを踏む意識を持って走ってみたところ エンジンは快調に回ることが確認できた

同じ車をずっと運転しているとアクセルの踏み加減がだいたい固定されてくるので その記憶しているアクセル位置では実際よりもスロットルが小さくしか開いていないという状態をエンジンの不具合と感じてしまっていたようだ

こうなるとスロットルワイヤー(アクセルワイヤー)の張り具合を調整すれば 無料でエンジンの調子を戻せるかもしれないと思い実際にやってみた

調整前の写真がこれ
スロットルワイヤー(調整前)
写真だと分かり難いが ワイヤーはかなりたるんでいる

写真の○印にあるナット(12mm)位置を動かして張り具合を調整する

調整後がこれ
スロットルワイヤー(調整後)
ナットの位置がだいぶ動いているのが分かるだろうか

ワイヤーはだいぶ伸びてしまっているらしく調整可能な範囲でギリギリまで動かしてみてもまだ遊びは大きい状態だったが 実際に運転してみると不具合に感じていた回転のもたつきは解消されてかなりレスポンスが良くなった

スロットルワイヤーはだいぶくたびれているので近いうちに交換した方が良さそうだが 最初に考えていたO2センサーや触媒などに比べればかなり安く済む

今回は意外なところでレスポンスが悪くなるという一例なので 気になったら点検すると良いかもしれない

ちなみにエンジンチェックランプが点灯する原因は未だ分かってない
毎回失火が記録されるので 最初はO2センサーからのECUの判断ミスが原因かと思ったが もしかすると交換履歴の無いインジェクターあたりが怪しいかもと思っている