幌の交換

2017年もうかうかしている内に4日になった

何をうかうかしていたかと言えば 年末年始の休暇は実家でS2000の幌(ソフトトップ)の交換作業をしており 他のことを考える余裕が全然なかったのだ

事の起こりは11月の下旬

実家に用事があって短期の帰省をしたときに 寒いのにもかかわらず 不用意に幌を開けたら「バキッ!」という派手な音を出しながらリアのスクリーンが割れてしまった
割れたのはスクリーンに付いてしまっていた折りクセの部分だけだったので 透明なテープを貼って補修したのだが なんだかすごくボロいクルマという印象が強くなってしまった

こうなると先延ばしにしてきた幌交換をそろそろやった方がいいのかと考えたが 出せる予算は頑張って10万ほど

30万ぐらい出せるのならば 純正で用意されているビニールスクリーンの幌からガラススクリーンの幌へのコンバージョンキット(正式名はレトロフィットキット)を利用して 慣れたショップで交換してもらうのが最良だと思うのだが 今回はそこまでの予算が用意できなかった

ビニールスクリーンのタイプに対応した社外のガラス幌を購入して自分で張り替えれば安く済むかと考えたが 気温が低いと幌の布が硬くて慣れていないと上手くいかないらしい

また S2000の幌はビニールスクリーンのタイプ(AP1-100・110)とガラススクリーンのタイプ(AP1-120以降)では幌骨の形が違うらしいということも考えると 後々また張り替える時期が来たときに リアガラスタイプでも純正と社外品を選べる後期型の骨組みにしておきたい

そんな半端に悩んだ気持ちでヤフオクの出品を見ていたところ 新車時にハードトップにするためすぐに取り外して 倉庫で保管していたという幌の出品を見つけた
もちろん純正後期のガラススクリーンタイプだ

開始価格が相場よりも高めだったのでためらったのだが 幌が取り付いた状態なので寒くても作業に支障はなさそうだし モーターも付いているので単純な付け替えで行けそうだと考え入札した
結果として競合相手もなく出品価格で落札できたので 実家に直送してもらい今回の作業となった

取り外しの手順は予めネットで調べていたのだが いざ作業を開始すると細かいところで部品の取り外し方法が分からずに躓いてしまう
結局幌一式を取り外せるところまでたどり着くのに丸一日かかってしまった

そして幌一式の入れ替えに半日 内装を戻すのに一日+αで 合計丸3日の工程でなんとか交換は完了した

今回の購入した幌は 出品者の謳い文句に間違いはなく 本当に使用された形跡がほとんどないほど立派な物で 窓ガラスとの接触面になるウェザーストリップなどは新品に見えるほど

すべての取り付けが終わってから洗車してみた結果がこの状態
ソフトトップ(後)
新品を付けたと言っても納得してもらえるだろう

前方からはこう
ソフトトップ(前)
ウィングがカーボン柄の黒なので青い幌だと違和感があるかと思ったが 意外に似合っているので安心した
ボディが白な利点だろうか

そして横からの全景はこう
ソフトトップ(横)
……もうちょっと撮影場所を選べばよかった

ちなみにタイヤは純正後期ホイールにミシュランX-ICE3 前:215/45R17 後:225/45R17
スタッドレス特有のぐにゃぐにゃ感もなく 首都圏住みでたまに雪のある地方に遊びに行くという用途ならお勧めのタイヤだ

今回の幌交換作業で思ったこと(というよりも内装絡みの作業では毎回)だが ホンダの内装設計をやってる人は もうちょっと整備時の作業性を考慮してほしいものだと感じさせられた

特にシートの後ろにあるロールバーを外すためにはリアトレイを先に外さなくてはならないが そのロールバーが邪魔でリアトレイを外すスペースがかなりキツい
百歩譲って外すのはなんとかなっても 今度はリアトレイを取り付ける前にロールバーを装着していなくてはならないので作業姿勢が苦しくなってしまう
ロールバーさえ無ければ一人でも楽にできそうな作業が二人がかりでも難しいものになってしまっている

ホンダ車を整備するときはエンジンや足回りは楽しいが 内装は拷問だと言われるのを聞いたことがあるが それが実感としてよく分かってしまったということだ

それでも作業が大変だったおかげで 完成時にはこのクルマを買ってから最大級の達成感を得られた
……さすがにもうやりたくないが

幌の未使用期間が長かったせいか 幌布が硬くて開けた場合も畳みきれない感じだし 閉めた場合もストライカーまでギリギリ届くところまでしか動かない
ウェザーストリップも窓ガラスに馴染んでないので洗車機では水が染みてくるとか 使い勝手が良くなるまでには一夏ぐらいの期間が必要な感じだが とりあえずこれで心配事が無くなったのは大きい

秋頃にはスッと開けてドライブを楽しめるようになるだろう