屋根を開けて走る

S2000はオープンスポーツ
当然ながら屋根を開けて走ることができる

実は購入検討をしている当時 S2000がオープンカーだということがマイナス要素になっていた

やはり屋根が幌だというのは扱いが面倒そうなのと 風切り音が大きいんじゃないかとかが最後まで引っかかっていて ハードトップが付いている個体を優先していたりした

しかし実際に購入して せっかくだからとオープンにして走ってみると これが思いのほか気持ちいい
頭の周りを空気が流れていくのは 窓を開けただけでは感じられない開放感があって 雨天以外はいつも開けて走っていたいぐらいに思えてくる

寒い日などは屋根を開けて窓ガラスを上げて 空調をS2000に用意されている俗称「こたつモード」にするとなかなかに快適だ
※意外なことにこの「こたつモード」は ホンダだけの設定らしく オープンカー発売歴の長いマツダロードスターにも用意されてないとか

オープンにできるのは走っているときだけのメリットではなく クルマを整備するときにも狭いキャビンの制約が緩んで楽になる
以前に紹介したレカロシートへの交換も 屋根を開けることができなかったらほとんど不可能だったろう
それぐらいS2000のキャビンは狭い

このクルマを買ったばかりの頃 荷物の積み降ろしをする間だけ 自宅近くのパーキングに入れたのだが クルマから降りようとドアを開けたらパーキングの設備が邪魔になって出られるだけの隙間を開けられなかったことがある
普通ならば助手席に移って降りればいいだけなのだが S2000は車内が狭すぎてそれもできない
クルマ自体を適切な場所に入れ直せばいいのだが 降りる前までに車内での片付けに時間を食ってしまって すでにストッパーが上がってしまっていた

しばらく悩んだところで「あ……屋根を開ければいいんじゃないか」と気づいた
オープンにしてみると簡単に助手席に移って無事に降りることができたのだった

この時は本当にハードトップにしなくてよかったと思ったものだ

これから暑くなってくるとオープンにできるのは夜ぐらいになってしまうが それでも時々は開けて走りたくなる

残念なのは私のS2000は幌のスクリーンがビニールのタイプなので 不用意に開けるとスクリーンにシワが入ってしまうときがあるので 信号待ちで気軽に開けるとかができない
ガラス幌ならそんな気遣いは不要なのだが ガラス幌への交換はけっこうな大事で予算を用意してる途中

まあ いろいろ苦労もあるが今ではすっかり気に入っている状態

幌車というと 体験する前は面倒くさそうなイメージだったが 実際に所有してみると面倒さと引き替えに得られる爽快感や楽しさが代えがたいものに思えてくる
誰にでも勧められるものではないが オープンに興味があるなら一生のうちに一度は体験してみるのを強く勧めたい