足回りのこと(整備結果編)

S2000の車高とアライメントを調整してもらったので書き留めておこう

車高はノーマル比で-25mm前後にしてもらった
前から思っていたことだが S2000はノーマル状態のフェンダーとタイヤの位置関係が 車高を下げることを前提にデザインされてる気がする
つまりは今回の車高下げで本来のデザインにピッタリな感じになったという感想なわけ

そしてアライメントは
フロント
トー:0
キャンバー:1.3

リア
トー:0.10
キャンバー:2.0

としてもらった(数値は十進数)

実はキャスター調整をするためのボルトが固着して動かなくなっていたので キャンバー値を出すためにちょっとキャスターが基準値よりも立ってしまうことになってしまった

今回の調整で目指したところは リアの限界を下げてFRらしい走りができるようになること
つまりはアクセル操作でリアを出したりすることがし易い設定になればいいと思ったのだ

リアの限界を下げるセッティングのキモはリアのトーをゼロに近づけるという設定
基準値が0.3ぐらいなので 0.1だとほとんどゼロに近い

初期型のS2000の足回りが「限界は高いが 限界を超えたとき挙動が唐突でコントロールが難しい」と言われていて それを解消する方法として確実なのが リアの足回りを後期型にするというのがあるが とりあえずOHLINS DFVのような縮み側のコントロールが良いダンパーを使ってトーをゼロに近づけると 限界が低くなってコントロールが容易になるという話を見かけたので試してみたかったのだ

そして実際に走ってみた

浦和の店から自宅までの距離しか走ってないので それほど詳しい説明が出来るほどではないが とりあえずファーストインプレッション

まずフロントのキャンバーをしっかり付けた影響で ハンドルがだいぶ軽くなった
あまり軽いと怖くなったりする場合もあるが 今の状態はレーンチェンジなどでも引っかかりがなくスムーズなのに直進性も安定しているので不安感はない

ただ まだ軽さに慣れてないので ハンドルを握る手につい力が入ってしまうのが難点だが……

そして肝心のリアトーをゼロに近づけた影響だが

まず加速感が良くなった

リアトーによる抵抗が減ったので当たり前といえば当たり前なのだが これまではアクセルのオンオフでリニアにタイヤを制御してる感じがあったのが 今ではそこまでシビアじゃなくなった
簡単に言うと加速感は良くなったが アクセルをオフにしてもすぐに車速が落ちなくなったような感じ
エンジンブレーキが効きにくくなったような感覚なのだが 実際には速度がちゃんと落ちていて実用上は問題ない
ハンドルやアクセルとかで感じる抵抗感が無くなった感じなのだ

そしてコーナリングは全く違う車になってしまった感じ

S2000のオンザレールという感じのタイヤにしっかり乗ってコーナリングしてる感じとは違って スピードがある程度乗ってる状態ではリアが小さくスライドしながら曲がってるような感覚を味わえる
実際にタイヤが滑ってるわけじゃなくて あくまで感覚的な話
そこからアクセルをさらに開ければパワードリフトには簡単に持っていけるだろう

この「小さくスライドしているようなコーナリング」というのは いかにもFRを運転している感覚がしてなんだか懐かしい感じがした
昔乗っていたR32スカイラインType-mに付いてたハイキャス2の操作感覚に近いものがある

オンザレール感はそのままに限界を下げるという当初のイメージとは違ってしまったが これはこれで楽しい操作性だ
もっと速度を上げた状態での操作性を確かめてみないと何とも言えないが とりあえずはこの設定に慣れるまでしばらく走ってみたいと思う

ただし 所謂「S2000らしさ」は失われてしまうので 他の人には単純に勧められない設定だと思う
例に出したハイキャス2も 嫌いな人は徹底的に嫌いだったし

楽しさを感じる設定というのは一歩間違うと疲れやすい設定だったりもするので あとは実家までの帰省とかで長距離でも疲れない設定なのかどうかが 今度のゴールデンウィークで分かることだろう